Google Adwords入門 - SEMの理解から広告設定・作成まで
来年からSEMに絡むシステムを構築します。SEMを覚えるため、実際にSEMをやってみました。
SEM基礎知識
弊社のSEM担当者にオススメ本を聞いたところ下記の本を選んでくれました。読みましたが、初心者でも分かりやすいです。
- 作者: 植木耕太,大藤宗一,株式会社メンバーズ
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/06/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 2人 クリック: 36回
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あと、http://adwords.google.com/select/welcome.html?hl=jaを一通り読みました。AdWords オンライン教室(20〜30 分間の短いビデオセミナー)など非常にわかりやすいのでオススメです。
アカウント取得
さっそく、アカウント開設です。Google Adwordsにした理由は、Yahoo!など他のSEMもだいたい同じというお話を聞いており、Google AdwordsをやっておけばOKと言われたからです。
プロモーションするWebページ
私のブログで 2010/11/27〜2010/12/27 にページビューが一番多かったページをプロモーションしようと思います。
ゴール
プロモーションするWebページのページビューが1ヶ月で約1,500だったので、1ヶ月で3,000にすることをゴールとします。つまり、ページビューを倍にする(1,500増やす)のが目標です。
ターゲットユーザに何を訴求するか
「Macでパスワード付きzipを解凍する方法が分かるよ」ということ
KPI
予算
このページに流入してくるキーワードは「mac zip 解凍」がほとんどです。これの「部分一致」で行きます。スモールキーワードだと思うので、1クリック1円で買ってみて、1,500ページビュー増やそうと考えました。そのため、1,500円を予算とします。とりあえず、このくらい単純な計算でとりあえずやってみます。あまりに広告が表示されなかったり、クリックされないようであれば、予算を上げるか、目標を下げるか、他の作戦を考えます。
ターゲットプロファイル
Macでzipのパスワード付き解凍に困っているユーザ
キャンペーン名
「Mac OS Xでパスワード付きzipを解凍する方法が分かる」としました。普通の商品訴求ではないので、とりあえず分かりやすい名前をつけました。
地域と言語
- 地域:日本
- 言語:日本語
日本語のWebページであり、地域は問わないためです。
ネットワークとデバイス
単価設定と予算
- 単価設定オプション:「自動入札により、設定した予算内でクリック数を最大にする」とし「クリック単価の上限」を1円としました。あまり自動入札のメリットがない気がしますが・・・とりあえずやってみます。
- 予算:「1,500/日」としました。1日で捌けても全然問題ありません。料金は「前払い」で登録しています。そして、支払った料金は1,000円です。なぜか最初から500円を持っていましたので、追加で1,000円購入したということです。これで合計1,500円です。クレジットカードで支払いました。
広告グループの作成
広告の作成
「テキスト広告」で以下のように作成しました。作成方法は「AdWords オンライン教室」を参考にしました。
キーワード
予算のところでも、少し触れましたが、このページに流入してくるキーワードは「mac zip 解凍」がほとんどです。2位と3位の「mac zip 解凍 パス」「mac zip パスワード」も加えます。マッチタイプは「部分一致」で行きます。
具体的には以下のようにしました。
「mac zip 解凍」でGoogle検索をすると、プロモーションするページ(Mac OS Xでパスワード付きzipを解凍する方法)は私がGoogle検索したところ、上から5番目でした。当然、一番上がクリックされるでしょうから、SEMの効果に期待します。
ちなみに「検索トラフィックを見積もる」を行ったところ以下のように出ました。
トラフィック見積もりの概要
次のデータは上記のキーワードの見積もりです。
上限クリック単価 (¥1) と予算 (¥1,500/日) での見積もりです。
平均クリック単価
予測に必要なデータが不足しています
1 日のクリック数:
0 - 0
1 日の費用:
¥0 - ¥0
まったくクリックされないでしょう。という結果です・・・orz とりあえず、やってみます。ちなみに、広告を設定した後、ステータスは「審査中」となりました。とりあえず、審査通過を待ちます。
プレースメント
今回は、コンテンツ広告は配信しないので、とくに設定しません。
競合他社の狙いや体力を探る
「mac zip 解凍」「mac zip 解凍 パス」「mac zip パスワード」でGoogle検索しても、広告はほとんど出ません。でもたまに1つ出ます。そのため、競合他社については今回は無視します。
まとめ
とりあえず、書籍を読んで、Google Adwordsの入門ビデオを見て、広告の作成を行ってみました。アカウントやキャンペーン、広告グループやキーワード、コンテンツ広告などさまざまなSEMに関する用語を覚え、概念を理解できたので良かったです。これで、実際に広告にカウントが上がると楽しさが上がります。少し様子を見ます。
単価設定オプションの変更(2011.1.2追記)
最初の「単価設定オプション」の設定では、まったく広告が表示されなかったので、「単価設定オプション」を以下のように修正しました。
- クリック重視、自動入札、クリック単価の上限なし
これにしたところ、広告が表示されるようになりました。
- PCでGoogle検索
競合がいなくても単価設定1円では表示されない
最初は、クリック単価を1円に設定していました。しかし、まったく表示されませんでした。競合がいなくても1円では表示されないということでしょうか。平均掲載順位は1〜1.4です。
カウントについて
広告単位、キーワード単位、ネットワーク単位の指標で見ることが可能です。広告がどのキーワードでクリックされたかというのは分からないのですね。
運営の難しさを知りました
最初は、1クリック1円で買って、1,500円で1,500ビューを得ようとしましたが、1円では表示されないので、「クリック重視、自動入札、クリック単価の上限なし」にして、現在1クリック25円です。ということは、25倍の予算がかかるということになります。37,500円です。テストにしては高いので予算は上げません。
あと、1日50クリックを予想していましたが、まだ1クリックしかありません。表示回数とクリック率を無視していたせいですね。表示回数が50回未満ですので、クリック率が100%でも目標を達成できません。広告のクオリティより、表示回数を増やすようにキーワードの修正が必要なようです。スモールキーワードを増やすかビックキーワードを買うか。理想の予算内で目標を達成するというのはとても難しいことなのですね。
実際の運用では、予算から考えて表示回数やクリック率を考えるか、表示回数やクリック率から考えて予算を考えるか。ターゲットとなるユーザが訪れそうなキーワードを考えて、表示回数やクリック率を監視、日々変わるホットなキーワードを捉えて設定、昨日はスモールキーワードでも、明日はビックキーワードになるかもしれませんし、単価設定がとても難しそうです。クオリティの高い広告でないとクリックされないでしょうし、クリック先のLPも良いものでないとコンバージョンしないでしょうし、いかに安くコンバージョンを取るかというのは日々研究ですね。
研究結果を抽象化、API等を駆使して、研究結果をシステム化。全部は無理にしても部分部分でシステム化して、運用を楽にして行くというニーズはありそうですね。
お客様のニーズは千差万別でしょうけど、そこは人間のフィルターを通し、抽象化したシステムを組み合わせて運用してみたりすれば、効率化できそうだなと感じました。